日本酒スパークリングとはどんな日本酒？

今、日本酒スパークリングの人気が加速しています。

そんな人気の日本酒スパークリングをより楽しんでいただけるよう、特徴や製法、さらには美味しく飲むための保存方法や飲み方をご紹介します。

 

 

日本酒スパークリングとはどんなお酒？

近年、日本酒スパークリングが人気を集め、幅広い層の人たちから支持されています。

日本酒スパークリングとはどんな日本酒なのか、まずは日本酒スパークリングの特徴や歴史を解説していきます。

 

特徴

日本酒スパークリングとは、発泡性の日本酒を指します。

シュワシュワとした飲み口が通常の日本酒と最も異なる点です。

日本酒スパークリングは甘口でフルーティーな味わいのものがメジャーで、アルコール度数が控えめなものも多いため、女性や日本酒初心者にも人気です。

辛口の本格的な味わいのものもあるので、さっぱりとした飲み口を楽しみたい人や日本酒らしさを堪能したい人からも好まれ、幅広い層の日本酒スパークリングファンがいます。

さらに、デザイン性の高いおしゃれなボトルや可愛らしいラベルのものが多いため、贈り物としても重宝されます。

 

歴史

人気の高まっている日本酒スパークリングですが、意外にも古くから存在していました。

しかし、製法が確立されておらず、安定したクオリティーの商品を供給することが難しかったため、長い間あまり認知されることはありませんでした。

それが、平成になり安定した製法が確立されると、おしゃれで飲みやすい日本酒として注目を集めるようになりました。

それから日本酒スパークリング人気は急上昇し、今では好きな日本酒ランキングの上位にランクインするほど人々に浸透しています。

 

日本酒スパークリングの作り方は？

日本酒スパークリング人気の背景には安定した製法の確立がありました。

ここからは、日本酒スパークリングがどのように製造されているのか、造り方の種類とそれぞれの特徴をご紹介します。

 

瓶内二次発酵方式

瓶内二次発酵方式とは、できあがった日本酒に後から醪（もろみ）や酵母、糖などを加えることで二次発酵を促し、発酵の過程で生じた炭酸ガスを瓶の中に閉じ込める方式です。

この造り方はシャンパンの製法と同じで、きめ細かくまろやかな炭酸が特徴です。

瓶内二次発酵方式で製造されたものは、上品な味わいで高級なものも多く、本格派の日本酒スパークリングと言えるでしょう。

 

活性にごり酒

醪を粗く濾過し、火入れせずに酵母が活性状態のまま瓶に詰めたものが活性にごり酒です。

瓶内でも発酵を続けるため、炭酸ガスが閉じ込められた状態です。

粗く濾過しただけの醪を瓶に閉じ込めるため、その固形分により見た目は白く濁っており、口当たりはとろみとコクがありまろやかです。

活性にごり酒は酵母が生きているので、瓶の中でどんどん発酵が進み、時間の経過とともに状態が変化していく繊細なお酒でもあります。

そのため、保管する上でもデリケートな扱いが必要になります。

 

炭酸ガス注入方式

出来上がった日本酒に人工的に炭酸ガスを注入するのが炭酸ガス注入方式です。

瓶内で発酵が進まないため、常に品質が安定しているのがこの方式で造られた日本酒スパークリングの特徴です。

中には、常温で長期保存が効くものもあります。

また、この製法は炭酸ガスの注入度合いで炭酸の強さを調整できるので、力強い泡感やスッキリ爽やかな口当たりを実現することもできます。

カジュアルでリーズナブルな銘柄も多く、親しみやすいという良さもあります。

 

 

適切な保存方法は？賞味期限はない？

日本酒スパークリングはデリケートな日本酒なので、本来の美味しさをキープするためには保存方法が重要です。

より良い状態で日本酒スパークリングを飲むための適切な保存方法や賞味期限について解説します。

 

保存方法

まず日本酒全般に言えることですが、日本酒は空気に触れると酸化により味わいや品質が変化しやすくなるため、瓶の中で空気に触れる面積が小さい縦置きが適しています。

日本酒は日光や高温にも弱いため、冷暗所での保存が鉄則です。

日本酒スパークリングにおいては、高温を避けることはもとより、温度の安定した冷蔵庫での保存が推奨されます。

特に活性にごり酒は酵母が生きているため、より繊細に扱う必要があります。

温度管理に注意し、空気に触れさせることも極力避けた方が良いでしょう。

また、酵母が生きていると未開栓の状態でも瓶の中で発酵が進んでいるため、栓を開ける際には中身が吹き出さないよう注意が必要です。

炭酸ガス注入方式で造られた日本酒スパークリングの中には常温保存ができるものもありますが、その場合でも冷暗所で縦置き保存することをおすすめします。

 

賞味期限と飲み頃期間の目安

日本酒は腐って人の身体に害を及ぼすことがないため、賞味期限がありません。

しかし時間とともに味わいや状態は変化するため、美味しく飲める期間の目安として「飲み頃期間」を独自に設定している日本酒メーカーもあります。

炭酸ガス注入方式で造られた日本酒スパークリングの多くは、未開栓の状態であれば、飲み頃期間は製造年月から約一年間ほどです。

活性にごり酒のように酵母が生きているものは、酵母が不活性のものに比べ、飲み頃期間が短い傾向にあります。

いずれの場合でも、開栓後は品質が変化しやすく炭酸も抜けやすいので、出来るだけ早めに飲み切ることをおすすめします。

 

日本酒スパークリングの美味しい飲み方

多くの人々から人気の日本酒スパークリングですが、飲み方に少しこだわればさらに美味しく飲むことができます。

ここからは最高の状態で日本酒スパークリングを目一杯楽しむための飲み方をご紹介します。

 

日本酒スパークリングを選ぶ

一言に日本酒スパークリングと言っても様々な味わいのものがあるので、好みやその日の気分、シチュエーションに合った特徴のものを選ぶと良いでしょう。

日本酒スパークリングは、甘口・辛口の指標である日本酒度、アルコール度数、酸度、アミノ酸度、発泡感などにより味わいが異なってきます。

例えば、日本酒度はマイナスの値が大きければ大きいほど甘口になり、プラスの値が大きければ大きいほど辛口になります。

また、酸度の高い日本酒はキレがあり引き締まった味わいに、アミノ酸度が高い日本酒はコクのある味わいになる傾向があります。

ラベルなどに記載されている情報を読んで、好みのタイプの日本酒スパークリングを選んでみてください。

 

酒器を選ぶ

日本酒スパークリングの良さを存分に味わうには酒器選びも重要です。

適切な酒器を選ぶことで、見栄えが良く美味しそうに見えるだけでなく、味の感じ方にも違いが出てきます。

日本酒スパークリングには、空気に触れる面積が小さく炭酸が抜けにくい細身のグラスがおすすめです。

さらに、容量が小さめのグラスに少しずつ注いで飲むことで、発泡感や、泡と一緒にはじける香りの良さを最後まで楽しむことができるでしょう。

グラスの側面に泡が見えるため見た目が華やかで、高級感を感じられるのがシャンパングラスです。

シャンパングラスは発泡性のお酒を注ぐのに適した形状になっており、日本酒スパークリングとも相性が良い酒器です。

 

冷やして飲む

日本酒スパークリングは十分に冷やしておくことで爽快感のある飲み口が際立ちます。

先述したように冷蔵保存が推奨されますが、常温で保存した場合でも飲むときには冷やしておくのがおすすめです。

あらかじめ酒器も冷やしておくと、酒器の温度でお酒がぬるくなることを防げるため、より本格的な味わいを楽しむことができるでしょう。

また、クラッシュアイスを入れると日本酒スパークリングの発泡感がまろやかになり、少し違った味わいを感じることができます。

 

おつまみをあわせる

日本酒スパークリングにおつまみや食事を合わせれば、より楽しみの幅が広がります。

相性の良い食べ物と合わせることで、両方の良さを引き立て合い、美味しさが倍増します。

日本酒スパークリングは和食だけでなく、洋風の食べ物とも良く合います。

また、果物や甘いデザートとも相性が良いので、様々な食べ物と日本酒スパークリングを合わせて楽しむことができます。

 

日本酒スパークリングには魅力がたくさん

いかがでしたか？

日本酒スパークリングはおしゃれで飲みやすく、たくさんの魅力が詰まった日本酒です。

本格的な日本酒らしい味わいのものもあれば、甘口でフルーティーな味のものもあるので、日本酒通の人はもちろん、日本酒初心者も楽しめるお酒です。

贈り物としても人気があります。

白鶴オンラインショップでは、日本酒スパークリングも販売しています。

それぞれの特徴も表記されているので、好みに合うものを見つけてみてください。